オオルリ

Cyanoptila cyanomelana/

里山に青い鳥が春を連れて来た。

まだ春浅い林の中から聞こえて来る美しいさえずり。その声の先には、若葉もまだまばらな枝先に止まる真っ青な姿、初めてこの鳥を森で見た時は、こんな美しい鳥が自然に本当に居るんだと感動した覚えがある。

瑠璃色、青、藍、緑。色と言うのは今と昔では少しその感覚が違ったようだ。昔の人には「青」は藍色であったり、緑が「あお」あったり、野鳥や自然を例にとると、今の私たちが「青」と認識するこのオオルリの様な色合いの鳥、「オオルリ」「コルリ」「ルリビタキ」等々、これは瑠璃色なのだ。そして「アオバト」などは「緑色」、「アオバズク」は今で言う緑の森の中に見られるミミズクという事だが、その緑は「青葉」と表現される。そんな事を考えながら野鳥を見るのもなかなか面白いんじゃないだろうか。